滲出性中耳炎とは?

滲出性中耳炎、この中耳炎は2歳から7歳ぐらいまでの子供には、かなり多く見られますので、ここでは特に子供の滲出性中耳炎について解説します。
症状は難聴(聞こえが悪くなること)と、耳閉感(耳の詰まった感じ)。特に幼児期には言葉を覚えたり、周りの人間とのコミュニケーションを築いたりする重要な時期であることは言うまでもないのですが、その時期の難聴が言葉の発育の遅れや、コミュニケーション障害を引き起こす可能性があり、難聴は比較的軽度とはいえ、軽視できない疾患です。

原因

アデノイドや副鼻腔炎、急性鼻炎、アレルギー性鼻炎などが原因となり、上咽頭から中耳までつながる通気口である 耳管が、機能障害を起こすと、中耳は換気不全となり粘膜に炎症が起きます。炎症を起こした粘膜は粘液を過剰に分泌します。また、耳管機能不全によって粘液の排泄も障害されるので、粘液は中耳に溜まったままになるのです。
習慣としては、鼻すすりが滲出性中耳炎を起こすことがあります。鼻をすすると、耳管を通じて中耳の空気を引っ張ることになるので、鼓膜が凹んでしまいやすくなるのです。子供が滲出性中耳炎になりやすいのには理由があって、

「アデノイドとういう扁桃組織が大人よりも発達していること。」、
「副鼻腔炎の多いこと。」、
「耳管の働きが未熟であること。」
などが関係しています。逆に言えば、ある程度の年齢(7,8歳)ぐらいになれば、治りにくいケースを除いて自然と治ることがほとんど。難治性となるのは体質なども関係しており、潜在的に耳管機能障害があるため、癒着性中耳炎や真珠腫性中耳炎などへに移行することもあります。ただし難治性となっていくのは滲出性中耳炎100人のうち1人程度で、ほとんどは後遺症も残さずに治ります。

気づかれにくい滲出性中耳炎

滲出性中耳炎が発見される契機としては、健診(3歳児健診や学校検診)で初めて分かるケースや、急性中耳炎から続発して、発見されるケースが多いようです。その一方で、親や先生が、子供の聞こえの悪いことに気付いたり、ましてや本人が難聴に気づいて受診するケースはあまり多くはないです。
それは滲出性中耳炎の難聴は比較的軽度なので、小さい子の場合は自覚できず、仮に自覚しても自分からは訴えないからです。また難聴も比較的軽度なので、周囲の大人が気付くことも意外と少ないためと思われます。

ということで多くの場合、本人はもちろん親も治療の必要性を認識しづらい。もちろん、耳鼻科では鼓膜の状態を見て、鼓膜の動き方を調べる検査や、聞こえの検査もやった上で、治療の必要性をきちんと説明しているはずですが、それでもなかなか、保護者に納得してもらえないこともあります。また、中耳炎の程度や合併症などの関係で、ときには数ヶ月から数年かかることもあり、治療が長期に渡れば、時間的あるいは経済的な負担も大きくなるため、親の判断で治療を止めてしまうケースも多いと思われます。聞こえが悪い状態が続けば、それだけ必要な情報が入らないことを考えると、やはり治癒するまで治療を受けさせるべきだと思います。

滲出性中耳炎の治療

多くの場合は原因となっている鼻炎や副鼻腔炎の治療を行いながら、鼓膜所見、ティンパノメトリー、聴力検査などにて注意深く診ていくことになります。状態のいい時は内服なども休止して経過観察のみということもあるし、鼓室内に浸出液が溜まったままであれば、時期をみて鼓膜切開、それでも繰り返し浸出液が溜まるようなら、鼓膜チューブ留置術も必要となります。また、アデノドを手術的に切除するのも有効ですが、この場合は2,3泊程度の入院が必要となります。